こんにちは。おんじゅく代表(=音楽家のしごと塾) のじま えみ です。
私は音楽以外の仕事を持ちながら音楽活動もする、二足のわらじを履いています。
(詳しくはプロフィール)
二足のわらじってどうなの?
音大生が就職を考える上で、気になるトピックでしょう。
また、これを読んでくださっている方の中には、同様に二足のわらじを履いている方もいらっしゃるでしょう。
今日は、そんな方々の何かの参考になればと、
私の「二足のわらじ体験記」を書いてみたいと思います。
■3つの不安
私は就職を考えた時、3つの不安がありました。
- 練習時間は確保できるのか
- 演奏活動を続けていけるのか
- そもそも音楽に関係のない企業で、音大生を雇ってもらえるのか
■練習時間は確保できるのか?
練習は音楽家の生命線ですね。
私は就活を始めてから実際に働き始めるまで、
「就業時間は17時までになっているけど、実際は残業で練習どころではなくなってしまうのではないか。」と、
とても不安でした。
ですから、
就職活動をする時に、実際にそこで働いている人にできる限り会い、
「ほんとのところどうなの?」
と話をきくようにしていました。(最近は就職説明会で、先輩社員との面談を設けているところが多いです。)
今私が働いているところについても、内定後先輩職員に会う機会があり、
さほど残業もなさそうな文化を感じられたので、入社に踏み切りました。
さて、実際に働いてみてですが、
自分が必要と思う練習時間は確保できています。
もちろん、もっと時間があればなと思うことは多々ありますが、
それはどんな仕事をしていても同じこと。
ただネックがあるとしたら、当たり前ですが就業時間中は練習できないということです。
どんなに眠くても疲れていても(笑)、早朝か夜遅めの時間を練習にあてることになります。
ですので、2足のわらじ派に防音室は必需品!!
ある程度の時間まで音を出しても、近所から苦情を言われない環境を整備すべきです。
私は就職が決まってから、防音室を結構なお値段をかけて設置しました。
痛い出費でしたが、これから給料をいただける見込みがあるので、先行投資というわけです。
■演奏活動を続けていけるのか?
先ほどの「練習時間が確保できるのか」の延長線上にありますが、私の例で言えば、
続けていけます。
そのために、就職してからも、自分から積極的にコンサートを企画したり、
オーディションに挑戦したりして、演奏機会をつかんできました。
演奏活動を続けていけるかどうかは、結局のところ、
自分が演奏活動を続けたいかどうかに尽きるのではないでしょうか。
他の仕事のあるなしはあまり関係ないと考えます。
「就職したら音楽への情熱が薄れたりしないかな?」
と思ったことがありました。
でも、その時はその時。
「自分がその時そう思うのならやめればいいし、演奏したいならすればいい。」と、
割り切って飛び込んだところがあります。
私の場合は、続ける方を選んだわけです。
■そもそも音楽に関係のない企業で、音大生を雇ってもらえるのか?
就職活動をしようと決めた時、重く私の心にのしかかったのはそれでした。
いままで音楽しか頭になかったのに、
全然音楽に関係のない会社へいって、
「私はあなたの会社で○○がしたい!」
なんてなかなか言えません。
つらい思いもしました。
でも、就活をしていて気付いたのですが、
会社側は、その人がこれまでやってきた内容については、それほど気にしていないということです。
それよりも会社が気にしているのは、
その取り組み方であったり、人間性です。
大学での研究をそのまま仕事に活かしている人は少数です。
皆、入社してから一から勉強し直すのです。
その点、音楽をやってきたことは、デメリットではありません。
むしろ、小さい頃からその道一筋でやってきたという、忍耐力・向上心などは、
大きな強みになります。
音楽をこれまでやってきたことは、就活で不利になることはありません。
■おわりに
このように、私の3つの不安は杞憂におわりました。
今は2足のわらじで、多様な人との出会い・視野の広がりなど、たくさんのメリットを感じています。
「それってどうなの?2足のわらじ」
一部でも、あなたの参考になれば幸いです。
それではまた!
今日も素敵な音楽を奏でましょう♪