昨日、パラミタコンサートが無事終演しました。お越しいただいた皆様、本当にありがとうございました。
コンサートを終えて、感じたことなどを綴ってみたいと思います。
今回のソロは、新たに勉強した曲ばかりのプログラム。なかでも、リストが編曲したベートーヴェンの交響曲第7番に特に思い入れがあり、録音もあまりない中、スコアを調べたり読響を聴きに出かけたりして準備してきました。オーケストラのイメージが自分にも聴衆の頭の中にもある中で、あえてピアノで弾くチャレンジ。ピアノの限界や、逆にピアノだからできることなどを考えさせられました。
今回はトークで、ピアノの音色について実演を交えながらご紹介させていただきましたが、それもあってか終演後、ピアノの音色の多彩さに興味を持たれたと、多数声をかけていただきました。
管楽器の響き、弦楽器の響き、打楽器の響き、全合奏の響き。ピアニストのやるべきことは本当にたくさんあるなと感じながら、いろんなアイデアを試していく作業は、とても興味深かったです。もっといろんなピアノの可能性を引き出していきたい!!そんなことを強く思わせてくれる曲で、今後の精進の励みとなりそうです。
今回は1楽章だけでしたが、いつか全楽章をご披露したいなと思います。この冬の東京公演(12/16)でもプログラムに入れる予定なので、ぜひ聴きにお越しいただけたら嬉しいです。
ソプラノの津村さんは、しっとりと情感豊かな歌を披露してくれました。お互い子育て中で、なんやかんやと楽屋では盛り上がります(笑)今回演奏したドボルザークの作品は、わが子を失った後に作曲された作品で、津村さんも私も小さな子がいるだけに、「そんな悲劇の後、よく音楽に向き合えたなあ」「曲の強い感じは哀しみからきているのかなあ」と想いをめぐらせながら演奏しました。
当日は天候もよく、パラミタミュージアムのお庭の新緑が大変美しかったです。
ご来場の皆様、美術館の関係者の皆様、応援してくれた家族に感謝の気持ちでいっぱいです。
今後も精進してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。