こんにちは。おんじゅく代表(=音楽家のしごと塾) のじま えみ です。
坂本龍一さんが、とある本でこんなことを言っています。
(以下、村上龍と坂本龍一21世紀のEV.Caféより)
「音楽以外に買ってもらえるようなモノをプロデュースしないと、生きていけない、食っていけない。くだらない話、Tシャツを作るとかね。音楽はもうタダで聴けちゃうわけだから、ネット的なビジネスモデルと同じように、苦労して作ったものはタダで、どうでもいいものを形にして、買ってもらうしかなくなっちゃう。」
そういえば、私もCDを買う機会が減りました。
CDを買ってほしい音楽家側にとって、
インターネット上で無料で音楽が聴ける環境の広がりは、逆風となっています。
日本レコード協会の調べによると、
2014年の国内の音楽ソフト(CDやビデオ)の販売額は、ピークだった1998年の販売額に比べ、
6割も減っているとのこと。
音楽配信販売額も2009年をピークに減少傾向にあります。
想像以上に厳しい状況です。
ただ、インターネットの音楽無料配信も、
音楽家にとって悪い面ばかりではありません。
良い面もあります。
例えば、
より多くの人に自分の音楽を聴いてもらえる可能性が出てくる。
「売り込み」に使えるわけです。
Charisma.com (カリスマドットコム)というアーティストは、
自分でYOUTUBEに投稿した動画が話題を呼び、デビュー。
人気を博しています。
エンジニア養成学校などを運営するデジタルハリウッドでは、
企業向けにyou tube等での商品の売り込み方を指南する講座を開催しているとのこと。
受講料は一人54万円なり!
このように、インターネットの無料配信は、多くの企業にとって「売り込み」の主戦場になろうとしています。
その他には、
市場調査に使うこともできます。
多くの企業は、ネットでの反応を商品開発等に活用しています。
音楽家も、
視聴回数の多い曲をコンサートで取り上げるなど、
自分の活動の参考資料として、インターネットの無料音楽配信を利用することができます。
音源を無料で提供する代わりに、
市場調査を無料でやってもらっていると思えば、
(CDを何百万枚売れるアーティストでなければ)安いものかもしれません。
それではまた!
今日も素敵な音楽を奏でましょう♪