こんにちは。 おんじゅく(音楽家の仕事塾)代表 のじま えみ です。
お正月の三が日は、皆様のんびり過ごされましたでしょうか?
歌舞伎好きな私は、日テレのお正月番組、
「独占密着2200日!市川海老蔵にござりまする~2015新春SP(1月3日放送)」に見入ってしまいました(笑)
ご存じ歌舞伎役者の市川海老蔵さんのドキュメンタリーです。
その中で、彼がとても良いことを言っていたので、このブログでご紹介したいと思います。
(公演「源氏物語」で、歌舞伎にオペラの要素も取り入れるという斬新な発想を企画しているときのことば)
「歌舞伎の誕生とオペラの誕生はほぼ同じ(時期)。 オペラは世界で磨かれている。(一方、)歌舞伎は日本でしかやっていない。 (今回は)歌舞伎サイドの人が、歌舞伎を中心にして(オペラの要素を入れた公演を)やろうとしている。 これってすごい大変なこと。」
この言葉から私は、彼が「オペラ」というジャンルに対して、 畏敬と尊敬の念を抱いていることを感じました。
歌舞伎にオペラの要素を取り入れる。
この狙いは、
単に型破りな発想で観客を惹きつけよう(オペラ好きも観客に取り込もう)などというのではないのです。
歌舞伎・オペラ それぞれの文化の融合から、どのような新境地が見いだせるかという、
表現者としてのチャレンジ精神がそこにあると感じました。
当然大がかりな舞台ですから、単に「こういう表現をしてみたい」という芸術面だけではなく、
この公演で採算がとれるかといった、ビジネス面でも企画がしっかり練られていることでしょう。
大事なのは、そのバランスなのではないでしょうか。
「他のジャンルとコラボすれば、そのジャンルの固定客もつかめる」といった集客策、
いわゆるビジネス面だけのをみていては、 価値ある公演は世の中から無くなってしまうと思うのです。
音楽家のしごと塾は、ビジネス面を考えることの重要性を音楽家に伝える活動をしていますが、
それはもちろん、芸術面があってこそ。
芸術面とビジネス面、どちらが欠いてもいけないのだと、
市川海老蔵さんのことばは、改めて意識させてくれました。
それではまた! 今日も素敵な音楽を奏でましょう♪