こんにちは。おんじゅく代表 のじま えみ です。2018年に第1回を開催後、配信コンサートを経て、この度3年ぶりに「ふたりのフランツ」公演第三回がリアル開催されることとなりました。
全然違うようで、実は共通点も多い⁉ フランツ・シューベルトとフランツ・リストにフォーカスした、人気クラシックピアノコンサートシリーズ「ふたりのフランツ」。
第三回となる今回は、ふたりのフランツが大きな影響を受けたという、偉大な作曲家「ベートーヴェン」に注目します。
ベートーヴェン(1770年~1827年)は、彼の存命中から、他の作曲家にとって呪縛的存在でした。その典型がシューベルトです。シューベルトはベートーヴェンを崇拝し、その存在があまりに巨大であったがゆえに、創作においては別路線に向かいました。歌曲王シューベルトに対しベートーヴェンは、「彼のリートには神の火花が宿っている」と述べたと、まことしやかに語り継がれています。
スーパースターのリストは、その華やかな活動の陰で、ベートーヴェンの創作を研究するため、彼の交響曲を全曲ピアノ版に編曲しています。また、1845年ボンで行われたベートーヴェン記念像の除幕式では、当のドイツ人以上に祝典の切り盛りに尽力しました。彼もまた、たいそうベートーヴェンを尊敬していたのでしょう。
さて、現代。長年ピアノを演奏してきた私も、もちろんベートーヴェンの音楽から大きな影響を受けてきました。彼のピアノソナタは新約聖書とも称され、ピアニストなら誰もが対決(⁉)を免れない作曲家です。恐れおののきつつも、ふたりのフランツも同じように、大きな彼の存在を感じてきたのだと思うと、感慨深いものがあります。
ベートーヴェンは、時代と社会によって、実に多様な受け止め方をされてきた作曲家でもあります。近代ヒューマニズム、市民社会思想や国家主義と結び付けられたこともあります。難聴など多くの苦難を乗り越えた自己陶冶の人として、生き方の理想とする人も多くいます。
コロナ禍は、平時には目立たなかった人々の価値観の違いや、世の中の不条理を照らし出したように感じます。 未だ先行きが不透明な中、心の中で呻吟している私たちに、複数の要素が戦い融和する道筋を描く彼のピアノソナタは、どう響くのでしょうか。
ぜひ会場で、皆様とベートーヴェン、そしてふたりのフランツの音楽を共有できれば幸いです。
ご予約⇒ 音楽企画ふたりのフランツ studio131.event@gmail.com
さいごまでお読みいただき、ありがとうございました。今日も素敵な音楽を奏でましょう♪